顔をもっと綺麗にしたい。若返りたい。
でも、“どこをどうすればいいのか”は意外とわからないものです。
TFT(Total Facial Treatment)は、顔全体のバランスや構造を見ながら、必要なところにヒアルロン酸を注入して整えていくという治療の考え方です。
パーツごとに悩みを解決するのではなく、顔全体へ目を向けた治療を行うことで「自然に、でも確実に変わる」それがTFTの魅力です。
私自身、多くの患者さんにTFTをご提案するなかで、よく聞かれる質問や、心の中にある不安にたくさん触れてきました。
そこで今回、TFTについてよくある質問をQ&A方式でお話ししていきたいと思います。
TFTは気になってるけどカウンセリングに行くのはまだ壁がある・・・
もうすでに治療は始めてるけど正直よくわかってない・・・
このブログではカウンセリングに行ったくらいの説明をしていきます。
終盤には症例写真もありますのでぜひ最後までご覧くださいね。
TFTのQ&A
Q1. そもそもTFTって何ですか?
TFTは「Total Facial Treatment(トータル・フェイシャル・トリートメント)」の略で、顔全体を整える治療です。たとえば、「ほうれい線をなんとかしたい」と思っていても、そこだけを治しても実はバランスが崩れて違和感が出たり、イマイチ満足しないということもあります。TFTは顔全体を見ながら、年齢変化やお顔の構造に合わせてバランスよく整えていく考え方です。
Q2. なぜ部分的な治療ではなく、全体を見る必要があるのですか?
たとえば「ほうれい線をなんとかしたい」と思っている方も多いですが、実際にそこだけ治療しても「あれ?思ったより変わらないな」と感じることがあります。むしろそこだけが若返ることで他の部分との“年齢感のズレ”が出て、ちょっと不自然に見えてしまうことも。「ほうれい線をなんとかしたい」の根底には「若返りたい」「綺麗になりたい」といった希望があります。そこを深掘りし、全体のバランスを見て、必要な治療をしていくと、違和感が少なく満足度の高い治療が可能となります。
年齢感を揃えないと右の顔のように違和感のある顔になります。
Q3. TFTでは具体的にどんな診かた・分析をするんですか?
まずは輪郭を見て、お顔の重心やパーツの配置バランスを見ていきます。顔は上中下で分けて見ることが多くて、それぞれの長さや立体感のバランスもチェックします。黄金比やプラチナ比も参考にします。そして触ってみて、どこにボリュームが足りてないか、どこが支えられていないのかを感じながら、「ここにこれだけ入れたら、こんなふうに変わるだろう」とイメージしていきます。それを治療プランに書き起こすのがアセスメントになります。
Q4. TFTはどんな悩みに向いていますか?
最も多いのはたるみの悩みです。TFTはたるみの根本である“構造のゆるみ”にアプローチするので、リフトアップにとても向いています。でもそれだけじゃなくて、「輪郭を整えたい」「顔をスッキリさせたい」といったお悩みにも効果的です。
Q5. ヒアルロン酸って膨らませるものじゃないの?なんでそれでリフトアップできるの?
ここは皆さんが不思議に思うポイントになりますが、たるみの大きな原因は「支えがなくなること」です。土台となる骨や深層脂肪が痩せることで、上の組織(皮膚や浅層脂肪)が支えきれず、たるんで下がってきます。それに対して、ヒアルロン酸を骨の代わりをしたり、脂肪の代わりにしたりと、昔の構造に戻すように注入していきます。イメージは「若い時の骨格に戻す」だと考えてください。骨格が若返ることで、自然と緩んだ皮膚や脂肪は元の位置に戻っていきます。そうすることで顔が持ち上がったように見え、それがリフトアップと表現されます。つまりふくらませるのではなく、“正しい位置に戻す”ために使うのがTFTの使い方です。
Q6. ヒアルロン酸を入れたら顔が大きくなりませんか?
確かに、3cc入れたら物理的には3cc分増えます。でも、バランスを整えるように入れていけば、「顔が大きく見える」という印象にはなりません。むしろ、たるんで広がった部分が引き締まって、全体として小顔に見えることも多いです。
「増やしてるのに、小さく見える」
これがTFTの面白さだと思います。
Q7. ビフォーアフターって、どこを見ればいいんですか?
まずは直感で見てほしいです。「なんか綺麗」「元気そう」「若々しい」それだけでOKです。
どこが変わったのかわからないくらい自然な変化。でも、なんか良い。
それがTFTの目指している仕上がりです。もちろん、「ここの影が薄くなった」とか、「輪郭がシャープになった」とか、細かく見るのも大歓迎です。気づいたそのポイントは、もしかすると“他の人が気づかない老け見えポイント”かもしれません。
では、ここからは症例写真を見ていきましょう。
TFT症例写真
14cc全体的な注入を行いました。
寂しげで疲れた印象が、柔らかく生き生きとした印象に変化しています。
額の痩せ感、ほうれい線、口元など、それぞれのエイジングサインを丁寧に整えることで顔全体の印象が変わります。
14ccという量なのに大きな変化をしていないのはそれ以上に骨が痩せていることを示唆します。
ほうれい線とマリオネットラインを中心に6cc治療をしました。
ほうれい線やマリオネットラインにかぶさるもたつきが軽減されたことで、表情に明るさと優しさが出ています。
治療部位を絞って行うことで限られた本数でも変化を出すことができます。
額を含めた全体に5ccの治療をしています。
目の下から頬にかけての凹凸が整えたことによって、フェイスラインが滑らかに引き締まっています。
治療をしたのにすっきりと見えるのは、凹凸を整える、つまりプラスとマイナスの差を小さくすることでまとまり感が出るためです。
また、眉間のボトックスをしていることでお顔の印象を優しくしています。
全体の痩せ感に対して7cc注入しています。
額〜こめかみ〜頬にかけての立体感を整えることによって顔全体の印象がグッと洗練されました。
お顔の窪み感を減らすことで女性らしい柔らかさと艶感のある印象になります。
正面だけでなく斜めからのシルエットも美しく整ったことで、上品さが自然と引き立ちます。
さて、これらの症例写真はごく一部です。
そしてさらに詳しく説明をするために、治療のカテゴリを大きく3つに分類してよりさらに深掘りしていきます。
1. アンチエイジング層向け
40代以降の「たるみが気になってきた」「若く見せたいけど不自然にはなりたくない」––そんな方のためのQ&Aです。まずはここから読み始めると、よりTFTに対する理解が深まります。
2. 若年層向け
20−30代のそんなにたるみが気になるわけではないけど「垢抜けたい」「なんとなく今より綺麗になりたい」そんなお悩みに対して治療をするTFTです。たるみという悩みに縛られることなく、TFTは受けることができます。
3. 長期経過層向け
治療において気になるのが長期経過です。「その時綺麗でも時間がたったらどうなるの?」「何年もヒアルロン酸を続けてきたけど大丈夫?」長く続けていきたい、あるいは続けてきた方のためのガイドです。
それぞれの記事が、今のあなたのヒントになりますように。
気になるところから、ぜひ読んでみてください。