こんにちは、松元です。
最近ハッとしたお話です。
先日、推しの先生の講演を聞いていて、心に刺さる言葉がありました。
その先生が話されていたのは、
「最初に数個の施術を受けていただいて、
私の好きとあなたの好き、合っていますか?と確認します。」
という考え方でした。
私からすると、その先生の症例はどれも素晴らしく、
そもそもただのファンなので「好きに決まってる!」と思ってしまうのですが
それでも、その先生ほど有名で多くの患者さんに支持されている方が、
あえて「合っていますか?」と確認を行う。
これはつまり、その先生自身も自分の美的感覚や方針を
絶対的に正しいとは思っていない、ということですよね。
この謙虚な姿勢が、心に刺さりました。
可能な限り患者さんの「好き」を優先したいと思っていますが、
なかなか実行に移すには難しく時にはすれ違うこともあるのだろうな、と感じる今日この頃。
私の治療方針を「いい」と思ってくださる方が多いのは、本当にありがたいことです。
私を知って来院される方はもちろんのこと、(見つけてくれてありがとうございます・・・!)
初めましての患者さんでも、基本的な治療方針が受け入れられている様子を見ると嬉しい気持ちです。
でも、正直に言うと、私自身の「好き」を優先した結果、患者さんの反応がイマイチだったこともあります。
だからこそ、私は自分の「好き」を絶対的に正しいと思い込んではいけないのだと改めて感じます。
自分の感覚や方針を大切にしつつも、それをすべての患者さんに押し付けてしまうと、
どこかでズレや歪みが生じてしまうかもしれないからです。
柔らかく、柔らかく進むために
美の基準というものは定められています。
基本的にその美しさに則って治療を進めてますが
綺麗だな、美しいな、好きだな。
という感覚をゼロにすることはできません。
経験を重ねるほど「好き」が明確になり、
その「好き」に囚われてしまうこともあります。
でも、美容医療において大切なのは、
患者さん一人ひとりの「好き」を引き出し、そこに寄り添うことだと思うのです。
いろんな考えの先生がいるとは思いますが
私は自分の軸は持ちながらも、それに固執しすぎず、柔らかく、柔軟に対応していきたいです。
どんなに美しい治療結果でも、患者さん自身が「好き」と感じられなければ、
本当の意味で治療は成功したとはいえません。
私の「好き」を量産するのが仕事ではなくて
患者さんの幸せのお手伝いをするのが私の仕事だと思います。
これからも、患者さんと私の「好き」を丁寧に擦り合わせながら、
美容医療の楽しさや可能性を一緒に探していきたいと思います。
原点を忘れないように。
それではまた。